麻雀界で超が付く有名人の一人として、桜井章一がいます。
この桜井章一は、20年間無敗という伝説を持つ雀士です。
下北沢出身の桜井章一は、大学時代に歌舞伎町の雀荘に足を踏み入れたことがきっかけでどっぷり麻雀にハマりました。
雀荘でイカサマの技術を身に付け、麻雀の腕も磨きながら麻雀で稼いでいました。
次第に大金を賭けた裏社会での麻雀の代打ちを依頼されるようになり、裏社会の麻雀の世界で生きていくようになります。
いずれ裏麻雀の世界から足を洗い、テレビでイカサマを披露したり、『雀鬼会』という組織を作ったり、『牌の音』という雀荘を始め、麻雀を通じて自身の哲学を広める活動を始め、現在に至ります。
将棋界史上最強棋士・羽生善治との関係
麻雀界では超有名な桜井章一ですが、実は将棋界の史上最強棋士・羽生善治との交流があるそうです。
これからの時代に大切な「本当の強さ」という題目で、二人の対談式講演会が開かれました。
桜井章一は、羽生善治のことを「稀代の勝負師」として認めています。
そして羽生も、桜井が作った雀鬼会に何度も通っているそうです。
そのような繋がりがあって、桜井章一の著書『運を超えた本当の強さ』にて羽生善治がインタビュアーを務めているのです。
桜井は羽生を「先生」と呼び、逆に羽生は桜井を「会長」と呼ぶ間柄だそうです。
やはり勝負師同士、麻雀と将棋で競技自体はまったく違いますが、それぞれの世界を極めた者同士、通じる部分があるのではないでしょうか。
麻雀は運の要素も強いゲームですが、対局を繰り返せば必ず実力が反映されるゲームです。
短期的に見れば素人がプロに勝つことはありますが、100半荘、200半荘と打てば必ずプロが勝つと思います。
将棋の場合は、運も多少はあるとは思いますが、麻雀に比べて実力がより強く反映されるゲームだと思います。
アマチュアがプロに勝つことはほとんどないと思います。
しかし、いずれも共通することがあります。
それは、実力が近い者同士が戦う場合、運というものを超越した何かが働き、それがその時の勝敗を分けるということです。
強い者というのは、実力も当然あるのですが、運やそれを超えた何か(たぶん言葉では言い表せないもの)があると感じます。
それがオカルトだと言えばそれまでですが、そういうものも含めて本当の勝負が成り立つのではないでしょうか。
デジタルや確率の中にも、オカルトが存在しているのではないでしょうか。
桜井章一の存在は、ただ単に確率や戦術論に頼るのではなく、メンタル面で大切なことを考えさせられる存在だと感じています。